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登記申請能力として、申請人に意思能力が必要であることについては学説上一致をみているが、 行為能力が必要であるかどうかについては必ずしも一致していない。登記申請行為は実質的な 取引的行為ではないし、登記はすでに成立している権利変動に対抗力を付与するだけのもので あり、重ねて申請行為にまで行為無能力者の能力補充を要求すると登記の獲得を困難にしてし まい、かえって無能力者保護に欠ける結果となることを理由として、行為能力は必要でないと するのが多数説である。これに対して、実務の取扱いはそれを必要としているようであり、ま た、登記義務者が行為無能力者であるときは登記によって代金支払との同時履行の抗弁権を失 うことがあるから行為能力を必要とするという有力な学説もある。行為能力を必要としないと する見解が正当ではなかろうかと思われる。なお、登記申請を代理人によってなすときは、申 請人に行為能力を必要としない説はもちろんのこと、それを必要とする説でも民法一○二条を 類推適用して、代理人には行為能力を必要とせず意思能力さえあればよいという考えにほぼ固 まっているといえる。